あらゆる会社には「〇〇らしさ」と表現できるカルチャーが存在する。ただ実際には、企業が大きくなればなるほど、浸透しづらくなるのが実際のところだろう。事業推進の優先度と比べると、「価値観」の話はどうしても二の次になってくる。
グループ全体で8,700人と、いまや大企業へと成長したLINE株式会社にも、そうした節はあるのでは……と考えていたが、話を聞いた「LINE CREATIVE CENTER クリエイティブセンター クリエイティブ戦略チーム」のメンバーの言葉から、それが思い違いであることに気付かされた。社員は、経営陣が考える「LINEらしさ」を、いかに“自分ごと化”しているのか。今回のインタビューから少しでも感じ取ってもらいたい。
建築士、映像クリエイター、広告代理店…
社員の経歴はさまざま
本日は御三方よろしくお願いします。LINEの採用スタンスなどをお聞きする前に、みなさんが所属する「クリエイティブ戦略チーム」。これにはどんな役割があるのかお聞きしていいですか?
kenny「7つ部署がある『LINE CREATIVE CENTER』内の一つで、主に『採用』と『広報』、それぞれのブランディングを考えています。人事と連携しながら採用企画を進めたり、公式のnoteやTwitterなどを使って情報発信したり、組織の認知拡大のため他部署や社外との連携を担当したりと、大小さまざまなことをやっています。クリエイティブセンターには現在100名強ほどのデザイナーがいて、私たちのところは兼務のメンバーも含め4名が所属しています」
GO「クリエイティブ戦略チームには、“組織の価値を高め、ミッションを達成するためには何でもやる”というポリシーがあります。他の部署は具体的にデザインを起こしていくのに対し、クリエイティブ戦略チームは『組織そのもののデザイン』を行っている形になります」
Momo「私は2020年にLINEに入社しまして、ちょうどそのタイミングでこのチームが発足されました。kennyさんがマネージャーで、GOさんが採用、そして私が広報を主に担当。いろいろと情報を共有しながら日々動いています」
なるほど、「LINE CREATIVE CENTER」だけで7つも部署が。それほどクリエイティブの分野には力を入れているんですね。
Momo「そうですね。デジタルプロダクトのデザインだけではなく、オフラインの広告や空間デザイン、映像デザインなどを通じたブランド体験も含め、デザインに関することは多岐に渡っていますので。前職が大手設計事務所の方や家具のデザイナー、テレビ局などユニークな経歴の方もいたり」
kenny「形のないところからニーズや課題を起点に考えることが多いので、弊社としてはデザイナーがいないとはじまらないというか。だからこそ採用を強化している部分ではあります」
必要なのは「チャレンジするマインド」
デザイナーはどういった形で応募してくることが一般的ですか?
kenny「LINEの採用サイトから自分でエントリーする方もいますが、リファラル採用にも力を入れており社員の紹介でご応募くださる方もたくさんおります。以前はエージェントも使っていましたが、クリエイティブセンターでは今はほぼ使っていません。タッチポイントに関しては、求人広告を出したり、外部のイベント登壇や自社で採用イベントを開催したり、SNSでの発信やこういった外部メディアでのインタビュー記事など、多岐に渡ります」
GO「LINEではデザインをほぼ外注しないんですが、それも『LINE』というブランドを守るためにやっていることでして。だからこそインハウスデザイナーの数をもっと増やさないと、とは思っています」
どういった方にLINEに入ってほしいと思いますか?
GO「技術云々に関しては部署によって違うんですが、マインド的なところで言うと『チャレンジする姿勢』ですかね。裁量が大きく、入社してすぐに企画側にも開発側にも入りこめるので、デザインだけではなく、コミュニケーションを取る力も同じぐらい必要になります。柔軟にいろいろな知識を吸収して、自分のものにする姿勢があると、うまくやっていけるのかなと」
kenny「バックグラウンド関係なく、『LINEをひとつステップアップさせてくれるんじゃないか』と思わせてくれる人は、良い印象を受けますね」
語学含めたさまざまな「勉強会」が存在
バックグラウンドの話で、kennyさんとMomoさんは、広告代理店という別業種から転職されたそうですね。実際に入社してみて、この会社にどんな印象を受けましたか。
Momo「入る前に、kennyさんから『LINE STYLE BOOK』という、LINEらしいやり方、考え方を11項目にまとめたものをシェアしてもらったんですが、それにすごく共感できて。実際、それを社員一人ひとりがしっかりと実践していて、雰囲気が醸成されている感じが良いなあと。以前の会社でも素敵な企業理念やビジョンがありましたが、全員が覚えているわけではなく、もったいないと思っていました」
kenny「経歴や国籍などバックグラウンドがさまざまな方がいる会社なので、みな同じ方向を向くためにも、『Users Rule(=全ての原点は、ユーザーニーズ)』『Stay a Step Ahead(完璧さより、まず踏み出す勇気)』など価値観を言語化していく必要性がありました。入社していただく方には、そうしたカルチャーを意識してもらうようにしています」
GO「私たちのほうで、内容を噛み砕いたnoteを更新しており、面接する方へ送付する場合もあります。『少しでも僕らのことを理解してもらえたら』という気持ちで。」
デザイナーの方の技術力を向上させるための施策などは行っていますか?
kenny「外部から講師を招いてお話していただく機会や、社員同士のナレッジ共有は頻繁に行われています。2021年の3月からLINEもZホールディングスに加わったので、ZホールディングスやYahoo!JAPAN主催の講習に参加できたりと、勉強のプログラムはいろいろとあります」
Momo「ちなみに、社員サポートとして会社負担で外国語を学ぶこともできます。私は韓国語を毎週受講していますが、先生が厳しくて心が折れそうになることも(笑)。それもグローバルな会社という理由からですが、ちゃんと通訳の方もいるので、語学レベルはそこまで気にしなくても大丈夫かなと」
弊社は職種が横並びで、案件に関わる際のミーティングではエンジニアやプロデューサーなどが入り混じっています。使っている言語や仕様を相手にわかりやすく話さなければならないので、向上施策というわけではありませんが、 “端的に伝える能力”は常に訓練される環境にあると思います」
『ZEY』を通して「シニア層」に多く出会いたい
昨年LINEは新宿から四谷に本社を移転しましたが、現在の勤務環境はどのようになっていますか。
kenny「クリエイティブセンターは基本的には在宅のかたが多いですが、会社で仕事をしたいというかたもいらっしゃいます。今はほとんどの部署がグループアドレスになっていて指定のエリア内であればどの席に座っても構いませんし、リモート会議用に一人で入れるブースやカフェなどもあるので、静かに集中したい方はもちろん、ガヤガヤしていたほうが良いという方にも、選択肢は多いのではないでしょうか」
Momo「私はまさに周りがお喋りしている中でやるほうが集中できるタイプなので、出社した場合もオフィス内を転々と移動しながら仕事しています(笑)。昨年、20~30人ぐらい入れる部屋を作って欲しいという社員の要望を受けてワークショップルームが出来たんですが、勉強会含め、デザイナーに限らず多くの社員が利用しているようです。」
では最後に、『ZEY』に期待することがあれば教えて下さい。
kenny「私たちの課題でいうと“シニア層”の採用の難しさというものがあります。シニア層の場合、リファラルや協業の延長線で転職するケースが多いかと思いますがインハウスのデザイン組織はどちらも相性が悪いんです(笑)『ZEY』で、シニア層の方に多く出会うことができたら、僕らにとっては魅力的かなと思います」
GO「まさに同じ意見で、リファラル採用を3年ほど行っていますが、中の人からの紹介では人数に限界があるんです。そして『ZEY』が、多くの人との出会いの入り口になれば嬉しいですね」
Momo「インハウスのデザイン組織だと外部のデザイナーやアートディレクターとの接点が少ないというのも課題です。候補者とのタッチポイントをたくさん提供していただけたらうれしいです」
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